(国際交流基金助成事業)

日本文化フェスティバル
モスクワ公演から


1998年6月

 


Master Chikuyu Yamamoto making his shamisen sing during the performance at the Et Cetera Theater.

バレリー・ザイツェフ氏は、エトセトラ劇場で行われた日本の伝統音楽と舞踊の二公演の初日に招かれた400名のゲストの中にいた。

「私は数十年前に沖縄にいたことがあるが、この沖縄に何かが変わったのではないかと心配した」と、日露専門家で世界経済国際関係研究所の副所長であるザイツェフ氏は言った。「そこには昔と変わらない美しい舞踊と心を打つ音楽が残っていたことに大変満足している」とのことだ。

ほとんどがロシア人であった観衆は、水曜の夕、ザイツェフ氏と感動を共にした。東京を本拠地とする一行が演じるギターに似た日本北部の三弦楽器、三味線に大喝采を拍した。バラライカのように哀愁のある音色の三味線で、演奏者が創作したロシア民謡のカリンカを奏でると、聴衆は大歓声をあげて大いに喜んだ。日本北部の厳粛なものから、公演の後半は南の色彩と笑いの舞台に替わった。沖縄の一座は恋と収穫、宮廷生活を題材にした印象的な舞踊であった。最後は獅子舞が前列の客に向かって木の歯をカチカチと噛む真似をして締めくくった。

この音楽と舞踊は同じ世紀にあったものだが、東郷大使は、「この頃とひとつだけ違うものといえば、良いことに、日露関係である」と、また、レセプションの席上、同大使は、「このコンサートはモスクワにおける1年間の日本文化祭の1部である」と述べた。

1998年7月1日付 モスクワタイムズより


モスクワ公演ネットライヴ

エトセトラ劇場での演奏の一部を当日のライヴ録音で聴くことが出来ます。

試聴にはウィンドウズメディアプレイヤーが必要です。 無償インストールはロゴをクリックしてください。
56kbやISDNの方も聴くことが出来ますが、ロードに時間がかかりますのでADSLを推薦します。

第一部 日本の北〜津軽から
厳しく長い冬をこえて

〜津軽三味線・いのちの賛歌〜
構成演出〜西田豊子
編曲〜山本竹勇

津軽三味線 :山本竹勇、保村雪山野崎竹勇雅、伊藤竹勇愁、
田中州子、高野慶子、山本勇気

 ロシア語司会:下山あさき

 


新じょんから節

津軽の代表的な曲「新じょんから節」を保村雪山との二重奏で、オープニングに演奏したものです。下山あさきがロシア語で解説をしております。


祭り組曲

北国津軽の人々にとって、祭りは溢れるばかりの生命の賛歌。津軽の夏を彩る数々の祭りを、竹勇編曲の祭り組曲でお楽しみ下さい。


カリンカ

カリンカはロシアを代表する曲のひとつですが、竹勇が三味線でアレンジしたものをアンコールで演奏したところ、新聞記事にもありますように大喝采をあび、たいへん印象に残る曲となりました。

ハバロフスク公演


山本竹勇・津軽三味線の世界